Netflix韓国ドラマ『イカゲーム3』がついに完結を迎えました。ボクも配信開始と同時に一気見してしまったのですが、シーズン3では第4ゲームから最終ゲームまでが展開され、ギフンたちの運命が決まる壮絶な物語でした。
ファイナルシーズンとなるシーズン3では、3ゲームの内容や種類がこれまで以上に過酷になっており、チョルスという新キャラクターの登場も大きな話題となりました。
今回は、シーズン3での全てのゲーム内容の解説はもとより、シーズン1からも含めてこれまで行われてきた全ゲームの内容についてもまとめ直し、紹介しています。
また「ゲームマスター」フロントマンの思惑と今後についての展望も解説していますので、興味のあるかたは是非この先を読み進めくださいね!
イカゲーム3|ゲームの種類と内容

シーズン3では、これまでのゲームとは一線を画す過酷な内容が展開されます。参加者たちは第4ゲームから最終ゲームまでを通じて、極限状態での選択を迫られることになります。
各ゲームは単なる生死をかけた戦いではなく、人間の本質や絆の在り方を問う深いメッセージが込められています。特に今回は、参加者同士の関係性がゲーム攻略の鍵となる場面が多く描かれました。
- 第4ゲーム「かくれんぼ」
- 第5ゲーム「大縄跳び」
- 最終ゲーム「天空イカゲーム」
- イカゲーム1から3までの全てのゲーム一覧
第4ゲーム「かくれんぼ」

第4ゲームでは、参加者たちがランダムで青組と赤組の2つのチームに振り分けられます。青組には鍵が配られ、30分以内に出口を見つけて脱出するか、赤組に捕まらなければクリアとなります。
一方、赤組にはナイフが配られ、青組を見つけて殺せばクリアという残酷なルールです。会場は迷路のように入り組んでおり、青組は生き残るために隠れながら脱出ルートを探さなければなりません。
この「かくれんぼ」というゲーム設定が秀逸だと思うのは、子供の頃の無邪気な遊びが、文字通り命をかけた殺し合いに変わってしまうコントラストです。ボクも子供の頃によくやった遊びだけに、その残酷さが余計に際立って見えました。
ゲームの会場設計も非常に凝っています。迷路状の構造は、参加者たちの心理状態を表現しているかのようで、出口が見えない現状への絶望感を演出しています。また、30分という制限時間は、焦りと恐怖を煽る絶妙な設定といえるでしょう。
このゲームで最も印象的だったのは、妊婦のキム・ジュニ、元助産師のチャン・クムジャ、トランス女性のチョ・ヒョンジュの3人が協力するシーンでした。異なる背景を持つ3人が、ナイフを持った追手から逃げる中で絆を深めていく様子は手に汗握るシーンの連続でした。
出口を最初に見つけたのはヒョンジュでした。それを待っている二人に知らせようと戻ったところ、背後からジュニの子供の父親ミョンギに刺されて死亡してしまいます。
ボク的には登場キャラのなかで最も信頼していた好人物だったので、このシーンは結構キツかったんですよね。やろうと思えば自分だけ出口から出られたものを(もちろんヒョンジュはそんなことをするキャラではありませんが)、他の人を救おうとしたことで殺されてしまう。
ある意味彼女らしい最後といえばそうですが、ボクと同じ気持ちになった視聴者は多かったんではないでしょうか?
そしてゲーム終了直前に、今シーズンで最も残酷なシーンがやってきます。
クムジャ親子に起こった悲劇なんですが、詳しくはこちらの記事で解説していますので是非ご覧ください。
ゲーム終了後には、ピンクガードの兵士らによって生き残った脱落者を射殺していきます。
そのピンクガードの中に、ゲーム主催者側が招待したVIP達が紛れ込んでいたのです。
本人たちはスリルを味わうために自ら参加したようですが、生き残りの脱落者も命がけで抵抗してきます。なので一歩間違えれば逆に殺されかねないので、高みの見物だけでなく、なかなかリスクのあることをするなというのがボクの印象です。
第5ゲーム「大縄跳び」

第5ゲームは大縄跳びです。参加者たちは巨大なヨンヒとチョルス人形の前で、不気味な童謡が響く中でこのゲームに挑戦することになります。
ゲームの舞台となる会場も、これまで以上に威圧感があります。巨大なヨンヒ人形が見下ろす中で行われるゲームは、まるで神の審判を受けているかのような錯覚を覚えます。「コンコン どちら様? 僕、来たよ さあどうぞ」という童謡の歌詞も、無邪気さと不気味さが混在した絶妙な演出でした。
しかし、このゲームの真の恐ろしさは、単純なルールの裏に隠された心理戦にあります。誰が最初に跳ぶのか、どのタイミングで跳ぶのか、そして誰を犠牲にするのかという選択が参加者たちを苦しめます。
ボクが特に印象的だったのは、参加者たちの表情の変化です。最初は協力しようとしていた人たちが、ゲームが進むにつれて疑心暗鬼になっていく様子が、とてもリアルに描かれていました。
ジュニはこのゲームで、自分の赤ちゃんをギフンに託して飛び降りて死亡するという衝撃的な結末を迎えます。母親としての愛情と、子供の未来への願いが込められた最期でした。
自分の命よりも子供の未来を選んだ彼女の決断は、母性愛の深さを象徴する場面として強く印象に残っています。
また、このシーンでギフンが見せた表情も忘れられません。託された赤ちゃんを抱きながら、ジュニの意志を受け継ぐ決意を固める彼の姿は、物語のクライマックスに向けた重要な転換点となっていました。
最終ゲーム「天空イカゲーム」

最終ゲームは「天空イカゲーム」と呼ばれる究極の戦いです。このゲームでは、主人公ギフンがミョンギ、赤ちゃん、そして100番のオッサンを中心とした悪者チーム?とともに最終ラウンドに臨みます。
会場は高所に設置されており、参加者たちは文字通り命綱なしで戦わなければなりません。
しかしルールのアナウンスでは、「柱の上から生きたまま外に押し出せばクリア」と言っていたんです。かくれんぼの時のように「相手の命を奪え」とは言っていなかったんです。
なので最後は、「落とされたはずの人が実は最後には生きていた」なんて結末を予想していたんですが、こちらは見事に外れました…。
しかし100番のオッサンは、最後までいい憎まれキャラを演じていましたね。実力も取柄もない口だけのオッサンが、なぜか悪者チームのリーダー格になっているという不思議設定。
もっと早くに100番がいなくなっていれば、結末はもっと平和な展開になっていたのではないでしょうか?
でもそれだとストーリーが面白くなくなってしまいますよね。
このゲームでは、ミョンギが自分だけ助かろうとしてギフンと争った挙句落下して死亡するという悲劇的な展開が待っています。また、ギフンも赤ちゃんを助けるために自ら飛び降りて死亡するという衝撃的な結末を迎えます。
ミョンギの最期は、人間のエゴと生存本能の醜さを象徴するシーンでした。これまで仲間として戦ってきた相手を裏切ってでも生き残ろうとする彼の姿は、極限状態における人間の本性を露呈していました。
一方で、ギフンの選択は真逆でした。自分の命よりも託された赤ちゃんの命を優先した彼の行動は、シリーズを通じて描かれてきた「希望」と「愛」のテーマの集大成といえるでしょう。
最終的に、すべてのゲームの勝者となったのは、ジュニとミョンギの赤ちゃん(222番)でした。この結末は、誰もが予想していなかった展開であり、シリーズ全体のテーマである「希望」を象徴する存在として描かれています。
赤ちゃんが勝者になるという結末は、本当に予想外でした。
しかし考えてみれば、汚れのない純粋な存在が最後まで残るというのは、シリーズが伝えたかったメッセージを最も強く表現した結末だったのかもしれません。
この結末は、単なるサプライズ演出ではなく、深い意味を持っています。大人たちが金と欲望に駆られて殺し合いを繰り返す中で、何の罪もない赤ちゃんだけが生き残るという皮肉は、現代社会への強烈な批判ともとれるでしょう。
イカゲーム1から3までの全てのゲーム一覧
ゲーム名 | 内容 | ルール | 見どころ | 死亡者数 |
---|---|---|---|---|
だるまさんがころんだ | 動いたら死亡 | ヨンヒが振り返った時に静止 | 巨大ヨンヒ人形の恐怖演出 | 255人 |
型抜き | 決められた形を壊さず抜く | 制限時間内に型を完成 | ギフンのライター作戦 | 79人 |
綱引き | チーム戦での力比べ | 相手チームを落とせば勝利 | オ・イルナムの戦略的指導 | 80人 |
ビー玉 | ペア戦でのビー玉取り | 相手のビー玉を全て奪う | ギフンとイルナムの友情 | 67人 |
飛び石渡り | ガラスの橋を渡る | 強化ガラスを見分けて進む | サンウの犠牲と裏切り | 13人 |
イカゲーム | 最終決戦 | 伝統的なイカゲームルール | ギフンとサンウの因縁対決 | 1人 |
ゲーム名 | 内容 | ルール | 見どころ | 死亡者数 |
---|---|---|---|---|
だるまさんがころんだ | 再び動いたら死亡 | 前回と同じルール | ギフンの経験による指導 | 91人 |
5人6脚 | チーム戦での複合ゲーム | 5つのミニゲームをクリア | メンコ、碑石打ちなど5種目 | 110人 |
マッチゲーム | 指定人数でグループ作成 | 時間内に部屋に入る | 人間関係の駆け引き | 155人 |
ゲーム名 | 内容 | ルール | 見どころ | 死亡者数 |
---|---|---|---|---|
かくれんぼ | 青組と赤組の殺し合い | 30分以内に脱出or殺害 | ジュニの出産シーン | 35人 |
大縄跳び | タイミングと協力が必要 | 同じタイミングで成功必須 | ヨンヒ人形の再登場 | 16人 |
天空イカゲーム | 高所での最終決戦 | 各自で一人以上落とせば次へ | 赤ちゃんが唯一の勝者 | 8人 |
イカゲームシリーズを通じて見ると、各ゲームには共通したテーマがあります。それは、人間の本質を試すということです。シーズン1では個人の生存本能、シーズン2ではチームワークと裏切り、そしてシーズン3では愛と犠牲が中心テーマとなっています。
ボクがシリーズ全体を振り返って感じるのは、ゲームの進化です。最初は単純な個人戦から始まったゲームが、徐々に複雑な人間関係を要求するものに変化していく過程は、参加者たちの心理状態の変化とも連動していました。
また、どのゲームも子供の頃の遊びを題材にしているのが特徴です。無邪気だった子供時代の記憶と、現実の残酷さのコントラストが、視聴者に強烈なインパクトを与えています。
この「子供の遊び」という設定の巧妙さは、本当に制作陣の才能を感じる部分です。誰もが経験したことのある遊びだからこそ、その残酷な変化が際立って見えるんですね。
ゲームの難易度も段階的に上がっており、参加者の人数が減るにつれて、より個人的で深刻な選択を迫られるようになります。これらの要素が組み合わさることで、単なるサバイバルゲームを超えた、人間ドラマとしての深みが生まれているのです。
そして最終ゲームの「天空イカゲーム」は最もシンプルで奥深いものでした。体力やテクニックという要素はほとんど関係なく、心理戦そのもの。ゆえに人間の奥深いところでの葛藤や策略といったドロドロとした部分が協調されていたように思います。
また、死亡者数の推移を見ても、初期のゲームでは大量の脱落者が出るのに対し、後半になるほど一人一人の死が重く描かれるようになっています。これは、残った参加者同士の絆が深まっていることの表れでもあるでしょう。
イカゲーム3|ゲーム番外編

シーズン3では、ゲーム以外の要素も大きな注目を集めました。新キャラクターの登場やこれまでのキャラクターの関係性の深掘りなど、物語に新たな深みが加わっています。
特に話題となったのは、チョルスという新キャラクターの登場です。また、フロントマンの真の目的や計画についても、これまで以上に詳しく描かれており、シリーズ全体の謎が明かされていきます。
- 最も話題になったゲームシーン
- 新キャラ「チョルス」の登場
- ゲームマスター「フロントマン」の思惑と展望
最も話題になったゲームシーン
シーズン3で最も話題となったのは、第4ゲーム「かくれんぼ」でのジュニの出産シーンです。ゲーム中という極限状態での出産は、視聴者に強烈なインパクトを与えました。
この場面では、クムジャとヒョンジュがジュニを支える姿が描かれており、異なる世代や背景を持つ女性たちの絆が美しく表現されています。命をかけたゲームの最中でも、新しい命の誕生を守ろうとする人間の温かさが印象的でした。
ボクもこのシーンを見ている時は、本当にハラハラドキドキでした。出産という神聖な瞬間が、こんな過酷な状況で行われるなんて、想像もしていませんでしたからね。
特に印象的だったのは、クムジャの助産師としての技術と経験が活かされる場面と、ヒョンジュが外敵から二人を守るために立ちはだかる場面です。特殊部隊員としての戦闘技術を活かして、母子を護衛する彼女の姿は、まさにヒーローそのものでした。
このシーンが話題となった理由の一つは、生まれた赤ちゃんが最終的にゲームの勝者となるという衝撃的な展開にあります。多くの視聴者が予想もしなかった結末であり、SNSでは様々な考察や感想が飛び交いました。
実際、Twitter(現X)では「#イカゲーム3」のハッシュタグと共に、この出産シーンに関する投稿が大量に流れていました。「泣いた」「予想外すぎる」「希望を感じた」など、様々な反応が見られたのも印象的でした。
殺伐とした「かくれんぼ」ゲームの最中に、生命の誕生という対極的な出来事を配置することで、生と死のコントラストを強烈に印象づけていたんですよね。
新キャラ「チョルス」の登場

シーズン3で初登場したチョルスは、ヨンヒ人形と顔がそっくりな男の子の人形ロボットです。監督のファン・ドンヒョクは、チョルスを「ヨンヒのボーイフレンド」と明言しており、二人の関係性に注目が集まりました。
チョルスが本編に初登場したのは、実はシーズン2のエンドロールでした。一瞬でしたがヨンヒ人形と向かい合って立っている様子が映され、多くのファンが新たなゲームについて憶測を立てていました。
ボクもシーズン2のエンドロールでチョルスを初めて見た時は、「これは何か重要な意味があるぞ」と感じました。イカゲームシリーズでは、何気ない演出にも深い意味が込められていることが多いですからね。
しかしチョルスの活躍シーンは期待していたより多くなかったですよね。平たく言えば大繩をグルグルと回していただけ。
ミンスが薬による幻覚で、チョルスが不気味に微笑んだときには「キターーーーー!」と思ったんですが、その後は特に何もなく…。
せっかく大金をかけてあれだけの大型ロボットを作ったんですから、もっともっとボクたちを怖がらせて欲しかったのが正直なところですね。
ゲームマスター「フロントマン」の思惑と展望

フロントマンの過去についても、シーズン3でより詳しく描かれました。元警察官として正義を信じていた彼が、なぜこのような道を選んだのか。その心境の変化は、現代社会の歪みを反映しているようにも感じられます。
特に注目すべきは、最終回での展開です。ギフンが赤ちゃんを捨てずに自ら飛び降りた後、フロントマンがうなだれている場面があります。これはフロントマンの負けを意味しており、ギフンの意志がフロントマンに何らかの影響を与えたことを示唆しています。
このシーンでのイ・ビョンホンの演技は秀逸でした。マスクを着けたままでありながら、その心境の変化を体の動きと雰囲気だけで表現する技術は、さすがベテラン俳優といった感じでした。
フロントマンがうなだれるシーンは、彼なりの人間性が残っていることを示すものでもありました。完全に冷酷な機械のような存在ではなく、どこかに人としての感情が残っている。この微妙なバランスが、キャラクターの魅力を高めていました。
さらに衝撃的なのは、ラストシーンでケイト・ブランシェット演じる謎の女性が登場することです。彼女はロサンゼルスの街角で、コン・ユが演じてきた「メンコ男」さながらにメンコ対決を行っています。フロントマンと視線が合うこの場面は、今後の展開を暗示する重要なシーンとなっています。
ケイト・ブランシェットの登場は、本当にサプライズでした。ハリウッドの大物女優がこのシリーズに参加するなんて、ボクも全く予想していませんでしたからね。
彼女が演じる謎の女性の正体については、様々な憶測が飛び交っています。アメリカでのイカゲーム展開を担当する人物なのか、それとも既存の組織に対抗する新勢力なのか。その答えは今後の展開で明かされることでしょう。
メンコ対決のシーンも非常に印象的でした。路地裏での静かな戦いでありながら、その背後に巨大な組織同士の対立が潜んでいることを感じさせる演出は見事でした。
また、デヴィッド・フィンチャー監督による『イカゲーム:アメリカ』の撮影が2025年12月からスタートするという情報もあり、シリーズの国際展開が予想されます。フロントマンの計画が世界規模に拡大していく可能性を示唆しており、今後の展開から目が離せません。
フィンチャー監督といえば、『セブン』や『ファイトクラブ』などの傑作を手がけた巨匠です。彼がイカゲームの世界観をどのように解釈し、アメリカ版として再構築するのか、非常に興味深いところです。
フロントマンの計画が世界規模であることは、シーズン3の随所で示唆されていました。韓国だけでなく、他の国でも同様のゲームが行われている可能性が高く、それぞれの国の文化や特性に合わせたゲーム内容になっているのかもしれません。
また、フロントマンの組織の資金源や技術力についても、まだ多くの謎が残されています。これほど大規模な施設を運営し、高度な技術を持つ組織がどのように成り立っているのか、その背景にはさらに大きな存在がいるのかもしれません。
ケイト・ブランシェットが演じる女性とフロントマンの関係性も気になるところです。敵対関係なのか、それとも協力関係なのか。彼女の登場により、物語はさらに複雑で興味深い展開を見せることになりそうです。
フロントマンの心境の変化についても、今後の展開で重要な要素となりそうです。ギフンの意志を受け継ぐような描写があったことから、彼なりの「正義」や「救済」の概念が変化していく可能性があります。
また、赤ちゃんが勝者となったことで、この子供の将来についても物語の重要な要素となる可能性があります。純粋無垢な存在として描かれた赤ちゃんが、どのような未来を歩むことになるのか、そしてフロントマンの計画にどのような影響を与えるのかも注目ポイントです。
とはいえ、監督はシーズン3がファイナルと言っていますので、もし続きがあったとしても単純な続編にはならないでしょう。でもこれだけの大作のネクストステージを期待してしまうのは、きっとボクだけではないはずです。
総括:イカゲーム3のゲーム全種類解説
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。