韓国ドラマの時代劇は、その豊かな歴史と美しい映像で多くのファンを魅了してきました。しかし、作品数が多すぎて「どの順番で見ればいいのか」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
実は、韓国ドラマの時代劇には大きく分けて2つの見方があります。歴史の流れに沿って楽しむ「時系列順」と、初心者でも入りやすい作品から始める「おすすめ順」です。
時代劇は単なるドラマ以上に、韓国の歴史や文化を学べる素晴らしいコンテンツ。どちらの順番で見るかによって、その魅力の感じ方も変わってきます。
ボクは韓国時代劇をこよなく愛する一人として、この記事では両方の視聴順序のメリットと、おすすめ作品を詳しくご紹介します。
あなたに合った見方で、韓国時代劇の奥深い世界を存分に楽しんでくださいね!
韓国ドラマの時代劇を見る順番|時系列順
歴史の流れを意識しながら時代劇を見ることで、各作品の背景や人物関係がより分かりやすくなります。衣装のデザインや建築様式、登場人物の言葉遣いなど、時代による違いも発見できる楽しみがあります。
まずは年代順に並べた韓国時代劇の魅力をご紹介しましょう。
朱蒙(チュモン)[紀元前37年~紀元前19年が舞台]
2006年に放送開始された韓国を代表する歴史ドラマです。
ソン・イルグクが演じる主人公チュモンは、紀元前の混乱期に高句麗を建国した実在の英雄。81話に及ぶ大作で、Amazon Prime Videoで視聴可能です。
当時の朝鮮半島は漢の支配下にありましたが、チュモンは母親とともに脱出し、独自の軍事力を築き上げていきます。壮大なスケールのアクションシーンと政治ドラマが見どころで、最高視聴率40.98%を記録しました。
善徳女王[632年~647年が舞台]
2009年放送のヒット作で、イ・ヨウォンが新羅27代の王・善徳女王を演じています。三国時代の新羅を舞台に、彼女が即位するまでの権力闘争や、国を統一するまでの過程を62話で描いています。
U-NEXTで配信中のこの作品は、33.9%という驚異的な平均視聴率を記録。制作費100億ウォンを投じた豪華な衣装と壮大なセットで三国時代を再現しています。
善徳女王が新羅初の女王として即位するまでの過程と、彼女を支えた忠臣キム・ユシンの活躍も見どころです。
奇皇后[1340年代~1370年代が舞台]
2013年放送開始のこの作品は、ハ・ジウォンが主演を務めます。高麗から元に嫁いだ実在の皇后を描いた物語で、政治的な駆け引きや宮廷での生存競争が見どころです。
NetflixとU-NEXTで視聴可能で、当時の東アジアの国際関係も学べる教養作品としても評価が高いです。高麗王朝から元の後宮に入った奇皇后が、異国の地で権力を掴むまでの波乱万丈な人生を描いています。
豪華な衣装と壮大なスケールの撮影で、当時の宮廷の様子を忠実に再現しているのも特徴です。
六龍が飛ぶ[1392年~1398年が舞台]
2015年放送開始の本格歴史ドラマで、朝鮮王朝の建国期を描いた大作です。ユ・アインが演じる李芳遠(イ・バンウォン)を中心に、朝鮮王朝初代王・太祖から第3代太宗までの動乱期を50話で描いています。
NetflixとU-NEXTで配信中のこの作品は、平均視聴率14.35%を記録。政治的な理想と現実の狭間で揺れ動く人々の姿を、重厚な演技陣で表現しています。
特に、儒学者チョン・ドジョンと武将イ・バンウォンの対立は、見る者の心を揺さぶります。
不滅の恋人[1450年代が舞台]
2019年放送開始の作品で、文宗から端宗にかけての時代を背景にした宮廷ロマンスです。ユン・シユンとチン・セヨンが主演を務め、2人の皇子と1人の女性の切ない三角関係を描いています。
Amazon Prime VideoとU-NEXTで視聴可能。陰謀と愛が交錯する宮廷を舞台に、身分を超えた愛の行方と政治的な駆け引きが絡み合う展開が特徴です。
豪華な宮廷衣装と美しい映像美も見どころの一つです。
宮廷女官チャングムの誓い[1506年~1544年が舞台]
2003年放送の韓国時代劇ブームの火付け役となった名作です。
イ・ヨンエが演じるチャングムは、朝鮮王朝中宗時代に実在した宮廷料理人から医女になった女性がモデル。54話という長編ながら、平均視聴率46.4%という驚異的な数字を記録しました。
Netflix、U-NEXT、Amazon Prime Videoで視聴可能。調理シーンや医術の描写が緻密で、朝鮮王朝時代の宮廷文化や生活様式を詳しく学べる教養作品としても高く評価されています。
オクニョ[1545年~1567年が舞台]
2016年放送開始で、チン・セヨンが主演を務める壮大な人生ドラマです。明宗時代を舞台に、奴婢の身分から宮廷女官にまで上り詰めた実在の女性の波乱万丈な人生を描いています。
51話という長編で、U-NEXTとNetflixで配信中。平均視聴率19.0%を記録し、16世紀の朝鮮社会を鮮やかに描き出しています。
特に、身分制度の厳しい時代を生き抜く女性の強さと知恵が印象的です。
トンイ[1674年~1720年が舞台]
2010年放送開始の大ヒット作で、ハン・ヒョジュが演じるトンイは朝鮮王朝第19代王・粛宗の側室から、第21代英祖の生母となった実在の人物です。
60話の大作で、平均視聴率23.0%を記録。Netflix、U-NEXT、Amazon Prime Videoすべてで視聴可能です。
朝鮮王朝史上最大の権力を持った側室の一人として知られる彼女の、下級官吏の娘から王の寵愛を受けるまでの軌跡を描いています。
宮廷内の政治的な駆け引きや、身分制度の壁を乗り越えていく強い意志が見どころです。イ・ビョンフン監督の演出による美しい映像美も特徴的です。
イ・サン[1776年~1800年が舞台]
2007年放送開始の歴史大作で、イ・ソジンが朝鮮王朝第22代王・正祖(イ・サン)を演じています。77話に及ぶ大河ドラマで、平均視聴率26.8%という高視聴率を記録。
U-NEXTとAmazon Prime Videoで配信されています。父の悲劇的な死を乗り越え、開明的な政治改革を進めた名君の生涯を描いた作品です。
特に、王権と臣下の対立、実学の発展、庶民のための政策など、多角的な視点から正祖の治世を描き出しているのが特徴です。
雲が描いた月明り[1800年~1834年が舞台]
2016年放送のロマンス時代劇で、パク・ボゴムとキム・ユジョンが主演を務めています。架空の王子と女性内官の恋愛を軸に、朝鮮王朝第23代純祖時代を舞台にした物語です。
18話でコンパクトにまとめられ、NetflixとU-NEXTで視聴可能。若手実力派俳優陣の演技と、美しい映像による宮廷ロマンスが好評を博し、最高視聴率23.3%を記録しました。
商道(サンド)[1800年代初期が舞台]
2001年放送開始の作品で、朝鮮王朝後期に実在した女性商人キム・マンドクの生涯を描いています。
パク・ウンスクが主演を務め、Netflix、U-NEXTで配信中。
当時の商人たちの活動や経済システム、女性実業家の先駆者としての苦労が詳細に描かれており、歴史的価値の高い作品として評価されています。
明成皇后[1863年~1907年が舞台]
2001年放送開始の歴史ドラマで、朝鮮王朝最後の時代を生きた明成皇后の波乱の人生を描いています。
高宗の妃として近代化を推進しようとした彼女の改革と、悲劇的な最期までを丁寧に描いた作品です。
NetflixとU-NEXTで視聴可能で、当時の国際関係や開国期の混乱も詳しく描かれています。
朝鮮ガンマン[1884年前後が舞台]
2014年放送のアクション時代劇で、イ・ジュンギが主演を務めています。開化期の朝鮮を舞台に、伝統と近代化の狭間で揺れる人々の姿を描いています。
22話で構成され、NetflixとU-NEXTで配信中。西洋式銃器が登場し始めた時代背景を活かしたアクションシーンと、政治改革を巡る権力闘争が見どころです。
近代化に向かう朝鮮の姿を、スタイリッシュな演出で描き出しています。
韓国ドラマの時代劇を見る順番|おすすめ順
数多くある韓国時代劇の中から、最初にどの作品を選ぶかは非常に重要です。宮廷内の複雑な人間関係や歴史的背景を理解するには、ある程度のステップを踏むことをボクはおすすめします。
以下の順番で見ることで、きっとより深く作品を楽しめる土台が自然と身についていきますよ。
トンイ
2010年放送開始のこの作品を1番目に推す理由は、物語の導入部が現代ドラマのように分かりやすいから。
ハン・ヒョジュが演じる主人公は最下層の身分から這い上がっていく女性で、視聴者は自然と彼女に感情移入できます。
60話の大作ですが、平均視聴率23.0%を記録した人気作品で、Netflix、U-NEXT、Amazon Prime Videoで視聴可能です。
特に初回視聴者は、宮廷内の複雑な人間関係を理解するのに苦労するもの。でもこの作品は、主人公と一緒に宮廷社会を学んでいける構成になっているんです。
そこがボクのイチオシポイントです!
宮廷女官チャングムの誓い
2作目におすすめする理由は、「料理」と「医術」という誰もが理解しやすいテーマが軸になっているから。
2003年に放送され、イ・ヨンエ主演で平均視聴率46.4%という驚異的な記録を残しました。料理や薬膳の美しい映像は、時代を超えて見る人の心を掴みます。
ボクがここで推す理由は、1作目の「トンイ」で慣れた宮廷の世界を、より深く楽しめる段階に入れるから。料理人から医女へと成長していく主人公の姿に、きっと引き込まれるはずです!
イ・サン
3作目にこの作品を選んだ理由は、本格的な歴史ドラマに挑戦するベストなタイミングだから。
2007年放送開始のこの大作は、イ・ソジン主演で77話、平均視聴率26.8%を記録しました。U-NEXTとAmazon Prime Videoで配信中です。
ここまでの2作品で宮廷ドラマの基礎が身についているはず。そこでボクは、より深い歴史ドラマへのステップアップとしてイ・サンを推します。
しかも、1作目の「トンイ」の時代からおよそ50年後が舞台なので、時代背景も理解しやすいんです。
イ・サンの祖母がトンイという繋がりも、物語をより深く楽しめるポイントになります。
善徳女王
4作目としてこの作品を選ぶ理由は、時代を遡って韓国の古代史に触れる準備が整うから。
2009年放送で、イ・ヨウォン主演の62話の大作。平均視聴率33.9%を記録し、U-NEXTで配信中です。
制作費100億ウォンを投じた壮大なスケールの作品です。
ここまでの3作品で培った時代劇を見る目があれば、三国時代という遠い過去の物語でも十分に楽しめます。
ボクがここで薦めるのは、朝鮮王朝とは全く異なる時代の空気感を味わってほしいから。女王の政治戦略と人間ドラマの両方を、より深く理解できる段階です。
奇皇后
5作目にこの作品を持ってくる理由は、韓国と中国の国際関係まで視野を広げられる段階に来ているから。
2013年放送開始、ハ・ジウォン主演の作品で、NetflixとU-NEXTで視聴可能です。高麗から元に嫁いだ実在の皇后の波乱万丈な人生を描いています。
ボクがこの作品を最後に推すのは、より広い視点で歴史を捉える準備が整っているから。豪華絢爛な元の宮廷と、高麗の文化が織りなす独特の世界観を、十分に味わえる目が養われているはずです。
ここまでの5作品を見終えたら、あなたはすっかり韓国時代劇通になっているはず!
これ以降は、歴史の流れを追うもよし、好きな俳優の作品から選ぶもよし。
時代劇の基礎体力が十分についているので、どの作品から見ても楽しめる段階です。
ぜひお好みの作品を自由に選んで、韓国時代劇の世界をさらに深く堪能してくださいね!
総括:韓国ドラマの時代劇を見る順番
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。